P4 Workshop in Taiwan 台湾 (参加報告)
2022年2月14日
運営委員の海老澤です。
昨年2021年12月21日、台湾の交通大学で開催された “P4 Workshop in Taiwan” にリモート登壇し、“日本のP4コミュニティ活動状況” について講演してきました。毎年定期的にユーザー会(カンファレンス)を実施しているP4ユーザー会は日本だけのようで、とても興味を持って聴いて頂けたようです。
製品ロードマップや研究開発成果の発表を中心に13の講演があり、海外でどのようにP4が利用されているのか、P4を使った様々なユースケースを知ることができて貴重な機会でした。オンラインと現地参加のハイブリッド開催でしたので、次回は現地参加して台湾の “P4ユーザー” と交流したいですね。
講演は英語と中国語で行われましたが、英語のスライドが公開されています。
講演の録画も一部アップされていますので、ぜひご覧になってください。
講演一覧(スライド+動画) https://opennetworking.org/2021-p4-workshop-taiwan/
講演毎に内容のショートコメントを記載しました。興味ある講演を探す際の参考にしてください。
- Intel Intelligent Fabric Vision and P4 Technology
- Intelligent Fabric Processors のロードマップ紹介。
- Tofino ASIC に加え CPU (DPDK) / IPU (Mount Evans) / FPGA 等、様々なチップへのP4展開(SONiC推し?)
- Remote Priority Flow Control towards Source Flow Control (SFC)
- ロスレスネットワーク実現に向けた、新しいフローコントロール手法のの提案
- P4 Users Community Update, Japan
- コミュニティ活動紹介。日本のP4コミュニティ活動状況を紹介してきました!
- Accton: Next Generation P4 Equipment
- Accton 製品の紹介:スイッチとサーバー機能(CPU/FPGA/ASIC)が一体化した製品
- CSP-9550: Xeon + Tofino
- CSP-7550 / CSP-7551: Xeon + Tofino + FPGA (Stratix10)
- NET-GEN CLOUD-FMC FAR EDGE ARCHITECTURE (スライド未掲載)
- P4 SONIC (スライド未掲載)
- Botnet Traffic Detection
- ボットトラフィック検知手法。ASICの少ないリソース制約下での効率的なデータ収集方法の提案。
- DESIGN AND IMPLEMENTATION OF P4 VIRTUAL NETWORKS
- P4のマルチテナント対応。1台のP4 Switchを仮想化し、異なるパイプライン定義をインストール。
- それぞれのパイプラインの管理者がパラレルにテーブルを操作可能とする手法の提案。
- P4 IPS: Deploying Intrusion Prevention System with Machine Learning on P4 Switch
- P4を用いた不正侵入防止システム(IPS)の提案。
- コントローラーを利用せずスイッチ内で判断するため、短いレスポンス時間でフィルタ可能。
- 学習/検知にはニューラルネットワークをスイッチ上のCPUで実行する事により、従来手法より353倍のレスポンス時間短縮、4672倍の処理性能を実現。
- Longer Stay Less Priority: Flow length approximation used for traffic scheduling in Data Centers
- Packet の Queue 処理に「長い間利用されている Flow を優先」という概念を追加し、より公平なスケジューリングを実現する手法の提案。
- P4-enabled Network Slicing and 5G User Plane Function
- P4スイッチを用いたモバイル(5G)スライシングの実装。
- モバイルユーザープレーン(UPF)及びトランスポートをP4スイッチで実装。trTCMを用いたクラシフィケーション&帯域制御をサポート。
- 5GCoreはfree5GCを、NFV-MANOはONOSを利用。
- Server Load Balancer Accelerator (SLBA) P4-based Solution
- Intel/Barefoot が開発した、ASIC (Tofino) と FPGA (Stratix10) を同じ筐体に搭載したロードバランサーの紹介。コントロールプレーンにはSONiCを活用。
- A Flow Control Scheme based on Per Hop and Per Flow in Commodity Switches for Lossless Networks
- 一部の広帯域フローが他のフローにも影響を与えてしまう Priority based Flow Control (PFC) の課題を解決する、Per hop per Flow Flow Control (PFFC) という手法の提案。
- フロー毎にキューの制御をする。PFFC control frame の導入。